サンサンコーナー
不動産投資の実態は 1
最近、投資という言葉がマスコミを賑わしています。投資とは一体何でしょうか?広辞苑によると、①利益を得る目的で、事業に資金を投資すること、出資、②比喩的に将来を見込んで金銭を投入すること「息子に投資する」③元本の保全とそれに対する一定の利回りを目的として貨幣資本を証券(株券および債券)化すること、④経済学で、一定期間における実物資本形成と記されています。
私は人類に貧富の格差をもたらした元凶はこの投資ではないかと思っています。原始共産制の下では、能力の差は少なからずあったでしょうが、ほぼ格差のない社会だったと思われます。格差が目立つようになったのは、物の余剰分をストックするようになってきたからだと思います。そのうち所有の意識が芽生えてきます。特に食料の米や麦です。肥沃な土地の所有と経営によって富を生み出し投資して、その富の蓄積が貧富の差となり、また富を投資することによって、より格差が広がっていったように思います。富には色々あり、債券、証券、その他に現金という現代社会にのみ通用するものがあります。他には金等の鉱物がありますが、金は今、異常に値上がりしています。これは金の供給量が限られており、価値が下がることがないという特殊性もあると思われますが、戦争等諸々の情勢が重なり合い、リスク回避を目的として購入された結果の高騰だと思われます。今では、1kg2,600万円前後まで高騰しています。
また米が栽培されてから、農業に投資されるようになってきました。農業への投資を行うことによって、土地の所有者になり、領土争いの元となってきました。江戸時代には、米の収穫高を加賀百万石等のように、石高(こくだか)で表わすようになりました。この米の支配により、支配する者とされる者という立場の違いが出てくるようになり、富の格差が広がりました。それが固定資産税の高騰により、収益を生まない不動産は負の資産と言われるような時代になりつつあります。
今では収益を生むものが投機の対象となってきています。株に投資すれば、配当、値上益、値下げ損のリスクを負うことになります。投資には必ずリスクが伴います。常に利益を上げることは不可能なことを理解していなければなりません。銀行に預金していてもリスクはあります。それは銀行の倒産というリスクです。1990年代後半から2000年代初頭に、日本の銀行ですら多数破綻しました。投資とリスクは必ず相反するものなのです。リスクが大きいものは比較的利益も大きいものが多いようです。必ずしもそうとは限りませんが。
この投資とリスクの関係ですが、投資家はリスクをなるべく小さくし、効果を大きくしようとします。そこに投資の技術があるのです。投資には色々あるということを先程述べましたが、それには様々な特徴があります。現金化し易い、しにくいの二通りに分けると、株式投資、債券投資等は比較的現金化し易く、不動産投資等は比較的現金化しにくい面があります。不動産を賃貸として稼働させると、入居中は毎月家賃を得ることができ、資金計画も比較的し易くなりますが、入居が必ず必要なので、他の投資と比べて入居リスクがあります。私は不動産業を天職と思い事業を42年間行ってまいりました。入居率は97%で、入居リスクの回避は少しはできてきたと自負しています。しかし、日本では少子高齢化社会の到来により、リスクヘッジが大きくなりつつあります。特に小松のような10万人都市では、そのリスクが大きいように思われ、東京のような大都会が一人勝ちになってきているようです。石川においては、金沢、金沢周辺部、特にJR金沢駅周辺の活性化が激しく、リスクヘッジがた易いように思われます。
不動産投資の詳細は次号に譲りたいと思います。
不動産遊民
都市研究家 調(しらべ) 亮(わたる)
2026.5.1 | 09:14
