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小松らしさとは何か

 前回都市計画において、全国一律ではなく小松らしさを出さねばならないと言いました。ではその小松らしさとは何か?と考えてみますとハタと思考が止まってしまいました。感覚的には理解していたつもりだったのですが、具体的に言葉にして書こうとするととても難しいのです。ハテ小松らしさとはいったい何だろう、一度小松の外に旅に出ると感じられるのかも知れません。
 まず旅に出て帰って来ると、小松空港、JR小松駅、高速道路の長崎インター、八号線等々、歩き・車等で入ってくるわけですが、では小松空港の中に小松らしさがあるかと言いますと殆どどこの空港でも同じ造りで、強いてあげればお土産コーナーに小松の産物が並び、二階のレストランに中佐のうどん屋さんがあるぐらいです。JR小松駅はどうでしょう。これも高架化による駅の新築により、近代的にはなっているけれども殆ど最近造られた全国どこの駅も一緒です。キオスクもトイレも駅前も、とにかく小松らしさを感じるものは殆どありません。駅前広場で自転車や一輪車を操っている人やラジカセで踊っている人ですらオリジナリティーというか小松らしさは感じません。小松インターしかり、八号線しかり、最近出来た加賀産業道路の道の駅しかりです。
 ところがこの道の駅はたいへんな賑わいらしいのです。建物は外観だけを見ていますと全国どこにでもあるような外観です。では何が人を集めているのかと言えば地元の人が作る食菜らしいのです。しかし他県の人が来ているかと言えばそうではなくて地元の人が新鮮な食菜を求めて集まっているらしいのです。もしかしたら、その食菜に小松らしさと言われるものがあるのかも知れません。地元の人(小松人)が集まる場所に外部からも人が集まるという図式ができあがれば、この道の駅の繁栄もあるかも知れません。惜しむらくは、来るお客様のことを考えれば、現在倉庫が建っているあの場所こそが最高の立地であったなと思いますが。
 そう思って見ますと施設とか場所において小松らしさというものを殆ど見つけられないのは私だけでしょうか?ここに全国一律の金太郎飴的な都市計画の悪影響が如実に現れてきているのではないかと思います。
 そうそう思い出しました。私が大阪に住んでいた時いつも思ったこと。それは小松の水が恋しい、小松の水がおいしい、水道の蛇口に直接口をつけて飲んでもとてもおいしかったこと。この水は小松らしさかも知れませんね。もちろんこの水は単独であるわけではなく、その水を作り出す自然の豊かさがあるからです。そうそう梯川がある。その源の深い深い山があり木々が茂っている。そうだ小松に帰って来ると空気もおいしい。これも豊かな自然があるからです。そうだいつも小松のどこからでも見える白山がある。この白山は姿が美しいだけではなく、台風等の災害から我々を守ってくれている。そうだ小松は地震、洪水、台風等の災害も少なく安全な地域です。これも小松らしさかも知れません。
 先ほどから考えてみますと小松はとても自然に恵まれています。海あり山あり平野あり、この自然こそが小松らしさなのかも知れません。それでは、この自然を守るために小松人は努力しているかというと残念ながら「?」をつけざるを得ません。たまたま偶然にある、残っているとしか言えません。この自然を我々小松人は次世代に残していく努力をしなければいけないのです。紙数が尽きたようなので次回にまわしたいと思います。
 次回はこの小松らしい自然に育まれた小松の人、小松人について小松らしさを語りたいと思います。

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