サンサンコーナー
今は未曾有の不景気?
一昨年のリーマンショック以来日本は、というよりアメリカ発の世界的な不景気は、未だにそのダメージから立ち直れないで継続しています。その立ち直りの指数、消費者物価指数が上がったとか下がったとかがひとつの目安として取り沙汰されます。これは、端的に言えば物が売れたとか売れないとかという事だと思っています。では日本はどうなのかというと、やはり消費者物価指数は伸び悩んでいて、デフレ化が進んでいるという事らしいです。
でも私は、これは本当なのかなといつも疑問に思います。何故かというと、今の日本は物が充足されすぎて、買うものがないという状況ではないかと思われるからです。一家にテレビは3~4台、冷蔵庫や洗濯機も2~3台、車は2台~5台、衣服はタンスに溢れ飽きたらポイ、食料品は賞味期限が切れたらポイ、何でもポイポイです。これで毎日買うものがあるとすれば日々消費するものだけです。でもこれも限度があります。こんな中で売主は毎日努力してなんとか売り上げを伸ばそうとしているのです。しかし耐久消費財は10年~15年のサイクルでしか売り買いができません。車は5~10年であったのが8~15年ぐらいに延びています。もちろん物の性能が良くなったということはありますが、今は不況だというイメージからも耐用年数はどんどん延びています。また環境のために物を大切にしようという意識付けから消費が少なくなってきています。その上今の日本は少子高齢化社会となって、高齢者がどんどん増え続け、かく言う私も高齢者の仲間入りをしつつあるのですがそれはさておき要するに、消費はこの日本において絶対的に減少傾向にあるわけです。これを増やそうとするには、人を騙したりすかしたりして人の心を操る方法をとるか、それとも人が本当に必要としている物を常に消費者の立場に立って開発し提供していく方法をとるより他にないのではないかと思います。それこそがこれから一番大切なことだと思うのです。という事は、今までのやり方でジリ貧になりやっていけなくなった方法はもう社会には受け入れられなくなったのだと理解し、消えていくより仕様がないと思うのです。
今から日本の社会には物が溢れ、子供が少なくなり、老人が多くなって市場が縮小していく中で、景気というものを真剣に考えていくならば、ここに政治、本物の政治というものが必要とされてくるのです。でも今の政治家特にトップに立つ人達の経済音痴ぶりには驚かされ、この国を任せられるのかと不安になります。自分の母親から十何億円を貰っていても知らなかった、いや4億円の入金がどう処理してあったか分からないという状況で真に実のある経済政策が打てるのか、本当に心配です。
今国会を1日運営するのに1億円程かかるといわれていますが、小沢氏の4億円の話を4日間すると4億円が消費されるという事を忘れているのではないかと思われる程ののんびり国会です。もっとこの国の教育はどうすべきか、経済はどうあるべきか、都市はどうあるべきか等々、いっぱいあると思われるのですが・・・。人を中傷し、揚げ足を取ることに精一杯の国会では情けないですよ。
経済は生き物です。親方日の丸的な考え方を捨てて、国民が独立独歩の道を歩めるように努力させるように仕向けることこそが本当の政治なのではないでしょうか?
親方日の丸も日航の破綻で安全ではなくなった事を私達は知らされました。日本国も安全ではないのですよ。
調亮
2010.4.8 | 18:31