Home > サンサンコーナー > 本ものを見分ける力

サンサンコーナー

本ものを見分ける力

 前号で本物を見分ける力を書きました。
 物の本物を見分ける力とは、いい物をいい物、悪いものは悪いものと見分ける力なのですが、これがなかなか出来ていないように思います。特に日本人はそれが弱いように思います。
 リトグラフのヒロヤマガタ(山形博導)は日本でその作品を認められなくて、アメリカで評価を高めそして日本に逆上陸しています。ノーベル賞受賞者の中でもかなりの数の人達がアメリカの学会で認められて初めて、日本で評価されているのが現実です。
 昨日、野球のWBCがおわり日本が優勝したのですが、侍ジャパンの選手は大変立派でした。でもその評価は、ある選手達にかたよっていて、評価された本人はキチンと自己分析をしているのにマスコミが異常に盛り上がって、どのチャンネルも同じ評価をしているのがどうも気になります。今回の侍ジャパンの勝因は、一番は松坂、ダルビッシュ、岩隈、杉内その他投手陣の充実にあったと思います。この投手陣は世界一であったと思います。この投手陣が短期決戦に多大な威力を発揮したのだと思います。その次に守備力、ディフェンスがとても良かった。又監督は選手を伸び伸びさせ、1つにまとめ上げたという点で原監督は評価できるし、イチローは選手というよりチームのムードづくりにとても神経をすり減らしたのではと思います。そう分析すると、日本のマスコミは少し視点がずれているのかもしれません。でも、ムードに流されない冷静な分析こそが、明日の日本の野球の発展に繋がっていくのではないかと思います。
 野球一つをとってもその見方はとても難しく、評価は分かれると思いますがそれが当たり前だと思うのです。日本のマスコミ、放送各局の画一性(どのチャンネルを回しても同じ放送内容)というのは一体なんだろう、本物を見分ける力があるのかと疑問に思います。たかが野球でこうなるのだから、政治の見方、経済の見方、環境の見方その他色々な見方の報道が画一的になっているのは、実に不安感を助長し大丈夫かいな?と思うのは私だけでしょうか。
 政治家が汚職をしたとか、政治献金が違法だとか細かいことに気を取られて、まったく別の見方別の考え方があり、世界は全く違う方向に向いているのに、日本は幼稚なマスコミの報道に踊らされて、間違った方向に向っているのではないかと心配です。本ものとは何か?本当の人物を見分けよう。本者(ホンモノ)を見分ける力を養いましょう

次号に続く

調亮

ページの先頭へ