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リスクとヘッジ

 カタカナ語辞典で「リスク」と「ヘッジ」を繰ると「リスク」は危険、冒険、危険率、損害の可能性、
「ヘッジ」は垣根、障壁、賭け事で両方に賭けて損失を防ぐこと、と書かれています。
 今日本人はこのリスクとヘッジの問題を忘れているのではないかと思う程リスクに対して無防備だと思います。昔から良いに悪いは付き物、良薬口に苦し、旨い話には気をつけよと言われています。全ての行いにはリスクがありますよ、ということを言っているのだと思います。車を運転すれば、どんなに交通ルールを守っていても何%かの確立で事故にあいます。子供が何かで遊んでいれば、何%かの確立で事故が起きます。何をしてもある確立で事故が起こる可能性があるのです。この事故の可能性を限りなくゼロにしようというのが私達人間の努力であり、そこに学ぶべき事があるのではないかと思います。つまり、失敗から学ぶという事がそれだと思います。
 しかし今の日本人の動向を見ていますと、失敗を恐れるあまり行動そのものをしないようにしている、又行動しても国が全部フォローしてくれるという親方日の丸的な図式が出来上がっているように思います。それに対して、その親方は法律をドンドン作って取り締まろうとしています。その法律は国民をドンドン幼稚化させてきているように思うのです。
 例えば食品の賞味期限の問題です。赤福のもちを食べて腹痛をおこしたという話はついぞ聞いたこともありませんし、賞味期限が過ぎたものを少々食べても殆んど何ともないので、各家庭でも日常食べていると思います。さらにこの賞味期限切れの時が一番美味しいという方もいます。でもこれにもリスクはあるのです。体の調子にもよりますが、何%かの確立で食あたりをするかもしれません。それは本人責任なのです。それを法律で決めてしまうとおかしくなってしまうのです。交通事故を無くすには車に乗らなければ事故は起きないのです。ペーパードライバーが一番事故を起こさないのです。それでも歩いていて車にはねられるかもしれない確率が残るのです。
 今は車に乗らない式の解決方法か国が何とかしてくれる方式が日本には異常に多いのです。その結果国民にリスクに対するヘッジの感覚が非常に薄くなり、私達事業者も投資をしても儲かるだけで損は一切無いという物を追い求めます。しかしそんな良い物、良い所だけの良いとこ取りの物はこの世には殆んど存在しないのです。いかにリスクを少なくして利を追求するかなのです。
 私達の業界でも、仕事をしていますとある確立で必ずトラブルが発生します。このトラブルに蓋をしているとその会社はダメになります。そのトラブルに対して如何にして一生懸命努力して解決していくかが本当の仕事になるのです。仕事のできる人は必ずトラブルを抱えるのです。でも今の一部の公務員はトラブルを抱える事を嫌い、何もしない人が増えているように思われます。つまりペーパードライバーがどんどん増えていると思われます。民間はそんな事をすると、すぐに淘汰されてしまうので問題ないのですが、公は淘汰されないという事が大問題なのです。でも淘汰されないというのは錯覚だと思います。公も淘汰される時代に突入しているのです。公も破産のリスクがあるというのが例えば夕張市なのです。
 私は向こう傷のある人は好きですが、後ろ傷のある人は嫌いです。これは常に物事を成すにリスクがあり、その傷がヘッジに繋がると思っているからです。リスクとヘッジ、この問題は大変大きな問題なので後の話は次回にしたいと思います。乞うご期待!

調亮

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