サンサンコーナー
脱皮できない蛇は滅びる
戦後61年という歳月が過ぎました。国会では憲法9条を改正しなければという論議が喧しかったのですが、参議院選の自民党の惨敗によって少し静かになったようです。
でも本当に静かになって良いのでしょうか?戦後61年の経過によって、制度が色々とがたついています。例えば公務員の汚職、これはもう個人の資質というより制度的なものであるとしか思えないような数の多さです。
家の崩壊、これは民法による偏った平等によりもたらされている気がします。権利だけが平等で義務は無視される(これは以前このコーナーで述べた相続の問題です)具体的には相続財産は平等に分配し、先祖のお墓の管理は無視ということです。お墓や法事のお世話は誰がするの?誰かが勝手にしなさい、勝手にどうぞという具合で日本の古き良き伝統であった家というものが全く破壊され、核家族化が進んでいます。その結果老人は施設へ。子供を育てられない親、子供をいじめる親、子供を殺す親、逆に親をいじめる子供、親を殺す子供というように家の崩壊を促進させている元凶が民法なのです。
その他のひずみがいっぱい出てきているにも係わらず、民法はそのまんまで、今だにカタカナで書かれた条文で非常に読みにくく解釈しにくくなっています。その為、今の世に合わなくなってきているにも係わらず放置している結果、社会がおかしくなってきているのです。その他都市計画法しかりです。
何故改正が必要かを卑近な例で示してみます。道交法の問題です。福岡での飲酒による子供の殺人(殺人と言っても良いでしょう)によって道交法が大きく変わりました。罰金100万円、同乗者にも罰金、飲ませた店にも罰金という具合にこれまた行き過ぎかと思われるほどの強化です。これは社会の変化による法律の改正なのです。このように飲酒運転での殺人みたいに分かり易い場合は即座に改正してしまうのですが、家の崩壊のように社会にじんわりと影響を与えるようなことは、なかなか制度改革に踏み切れないのが現実です。
自分の国を他人に守ってもらう国、そんな国の国民は権利のみを主張し義務を忘れるという社会の風潮を作り出し、今まさにそうなっていると思います。
ドイツの哲学者ニーチェが言っています。「脱皮できない蛇は滅びる」まさに今の日本はその滅びへまっしぐらに向っているように思えてなりません。
戦後与えられた法律制度ではなく、日本人が自ら考え、作りあげた法律制度に脱皮運用する時代が来ています。一刻も早く脱皮を!
都市計画もまさに脱皮しないと街が滅びますよ!?
調亮
2007.10.20 | 10:22