サンサンコーナー
2006/1/1 作成
謹賀新年
昨年はいろいろ眉をひそめる暗い事件が多くございました。幼児殺人、アスベスト問題、耐震偽装疑惑問題等々です。
こんな時、我々国民が考えなければならない事、知っていなければならない事があると思います。それは「故意」か「過失」かという事です。
広辞苑によりますと「故意」とは「ことさらに企むこと。心あってする事。自己の行為が一定の結果を生ずることを認識して或る行為をした場合の心理的状態」となっています。又「過失」とは「あやまち、しくじり、法律的には注意を欠いて結果の発生を予見しない事」となっています。
この故意と過失を念頭において一つひとつの事件を考えてみれば解決の糸口が見えてくるのではないかと思います。
例えば、耐震偽装問題を取り上げてみれば完全に故意にしています。それは金儲けの為にひとつの故意の集団を作り、安く出来たと見せかけて消費者に売却した訳です。安いとは、するべき事を当然にして安いというのであって、するべき事を手抜きしては安いという事ではないのです!!この当然すべき事を手抜きした事を故意というのです。そして相場より安いと跳びついた消費者には過失があったわけです。その他にこの当然すべき事を監督管理すべき役所があるのですが、これは一見過失に見えますが、すべき事をすれば未然に防げたにもかかわらず防げなかった。これには故意又は重過失があるのです。でも今はこれを過失としてやり過ごそうとしているように見えます。
さてここに故意と過失と重過失で出来上がった住空間があります。この空間はこの空間に携わった人々の思いから成り立っているのです。そしてもうすでに出来上がったものをやり直すのは新しくゼロから始めるよりも高くつき、負担も大きいものになるのです。
今後、故意には罰と損害賠償が、過失には損害賠償が、重過失には罰と損害賠償が求められます。昔から言うではありませんか「安物買いの銭失い」と!今世の中には見つからなければなんでも良いという風潮がとても強いようですが「正直は長続きする」という言葉もあります。でも人間は過失の動物でミスを起こさない人はいないと言っても過言ではないと思います。このミスを如何に少なくし、起こさないかを訓練しマニュアルを作り教育しているのが今の社会です。そして今は人間がミスをしない動物であるかのごとき扱いになっているのではないかと思います。でも人間がミスをする動物である事は先日のみずほ銀行、証券取引所の事例を見ても明らかですよね。人間はミスをするもの過失を起こすものととらえ、そのミスをした時にどう対処するかを検討したほうがより良いのかもしれません。
私達は誠実・迅速・を社是としてこれまで頑張ってきました。今年も何とかこの社是を守って頑張っていきたく思っていますので、ご支援ご利用下さいますよう宜しくお願い致します。
正月早々暗い話で申し訳ありませんが暗さの向こうには明るさがあり、その明るさを導くには皆様の物の見方考え方も明るい方向へ向く必要があると思いましたので敢えて書いてみました。
調亮
2006.8.23 | 18:14