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民法が日本の家を壊す(2006/2作成)

政治はシステム作りであるという事はいつも私がこのコーナーで言っている事ですが、このシステムを作る基本は法律にあります。法律は日本人の生活を規制し、住み良い環境を作り出す為に制定されていると思います。
しかし、このシステム作りの為の法律が日本の家を壊し始めているのです。それは何かと言いますと相続の問題です。これは民法に定められているのですが、その運用面において変な平等感というか個人主義が強調されるあまり、古来からあった日本の家というシステムを破壊しつつあるように思います。
具体的に言います。例えば両親と子供二人の家族でお父さんが亡くなったとします。するとその財産に相続が発生します。その時に日本の法律では配偶者であるお母さんに2分の1、子供達に4分の1の相続権が民法で認められています。仮に財産が住宅だけの場合はその家を分割する必要が出てくるわけです。その家を分割する事はできませんのでその部分を金銭で補うことになります。そうしますと売却とかの手段で処分しなければならなくなるのです。ここでまず家が壊れます。その上お母さんが高齢である場合はもっと悲劇です。家を処分したらこのお母さんの面倒は誰が見るのだ、お前が見ろ、いやあんたが、と争いが起きます。親が人間ではなく物になってしまって、家族の愛情とか兄弟の愛とかが全く関係なくなってしまいます。その上お墓のお守りは誰がするの、先祖供養の法事は誰がするの、と話し出したらきりがありません。
結局これ等の事を一切考慮していないのが今の民法です。いやそんな事はない、遺言を残しておけば大丈夫と担当者は言われるのかもしれません。でも現実には遺留分という権利が残り、結果的に争いの種になっています。こんな話は最近あちこちで耳にするよくある話になっているのではないでしょうか?
でもこの法律によって私が本当に憂慮するのは、この家という日本古来の美しく安定した伝統が、人と人とのしかも身内同士の争いで壊されるということです。この法律のシステムが大きな原因で個人主義の変な平等主義が蔓延し、世の中が殺伐として、これまでの平和で安全であるという日本の良さが壊されてきているのではないでしょうか?世の中がギスギスして不安定な状況になってきていると今の日本人は皆感じていると思います。
でも現象面ばかりに目がいってしまうのではなく何故そうなっているのかという深い所に目を向けなければならない時期に来ているのではないでしょうか。もっときちっとしたシステムを構築していけるような法律作りこそが今求められているのです。

調亮

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