Home > サンサンコーナー > 都市計画の大切さ

サンサンコーナー

都市計画の大切さ

 都市計画の大切さの話を続けましょう。

 今回は都市計画の怖さの一端を話してみたいと思います。それは、街づくりというのはここまでやったから、ここまで組織したからといってこれで良しという事はないという事なのです。

皆様がいつも勘違いをしているのは、ここ、これで成った、ここで成功した、やり遂げたと完了してしまう事なのです。でも街づくりは、これで終わりという事はなく、牛のよだれのごとく、延々と続くものなのです。延々と続けていかなければならない事なのです。街づくりはすぐにはできない。だから時間をかけてやり遂げていかねばならない。だからこそ都市計画というものが必要となってくるのです。

 私達は今どんな小松市を望んでいるのでしょうか?将来のあるべき小松の姿とはいったい何なのでしょうか?都市計画の作製者はどんな意図で作製したのでしょうか?

今この質問に答えられる人は、小松市民はおろか、小松市の市政担当者、都市計画担当者すら明快に答えられない、想像できないのが現状ではないかと思います。

 今までは西軽海団地等の大型団地を郊外に作り、小松警察署を八号線に移し、小松工業高校・小松商業高校・小松市立高校等を郊外に移し、商工会議所を移しと殆どの公の施設を郊外に移し人々の集積を分散化してきました。その結果、街中から高校生の姿は無くなり人々は郊外へ郊外へと分散化され、大型ショッピングセンター等も郊外に設置されるようになりました。その結果は推して知るべし。今迄莫大な市税を使ってこれらの事をやってきた、いや今もやっている訳です。

 ところが、最近の風潮はコンパクトシティを目指しなさいという国の方針が出て、中心にコンパクトにまとめようという動きが出てきております。何故なら都市効率が求められるようになってきたからです。

都市効率は本来都市計画の中に織り込まれていなければならない事柄なのです。でもコンパクトシティは、今迄の郊外散らばり施策と全く逆の政策となる事は疑いのないことなのです。そうすると、今迄やってきた事はいったい何だったのでしょう、全くの無駄?だったのでしょうか?

 私達日本は未曽有の少子高齢化社会に突入しています。この社会において今迄のような街づくり、都市計画で良いのでしょうか?高齢化社会に対応するには老人ホームを作れば良いと勘違いしているのでは…?

 もっともっと年寄りも若者も安心して楽しく過ごせる街づくり、都市計画を本気で考えていかないと小松市なんか消滅するのも遠い日ではないような気がするのは私だけでしょうか?

調 亮

ページの先頭へ