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福の杜のはなし

 加賀市大聖寺上福田町地内で、私は「福の杜」という宅地を開発致しました。

 この福の杜は、人口減少がすすむ大聖寺において、日本でも珍しいぐらいの宅地開発です。

 何が珍しいのかと言えば、まず第1には、道路にラウンドアバウト交差点を設置した事です。このラウンドアバウト交差点は、これからの日本の交差点の先駆けとなるであろうと思います。今日本の交差点は、信号機による誘導が行われています。この信号機は、時間の無駄、車が通っていなくても待っていなければならない無駄。そして24時間電気を使い続けなければならない無駄。その上信号機自身の修理、管理の無駄、と数え上げればきりがない程です。一方ラウンドアバウト交差点は、最初は土地面積を広くとるので無駄なように見えるかもしれませんが、初期の投資だけであとは保守管理費用がごく僅かで済み、電気等の運用費用はゼロで済みます。これは交差点の理想と言えるのではないかと思います。このラウンドアバウト交差点が二か所配置され、その二か所に福の杜のシンボルツリーとして欅が二本植えられています。これらは福の杜の成長を見守ってくれるものと思っています。

 次に何が珍しいのかと言えば、この福の杜の敷地の殆どが、ニ方向道路に面するか、福の杜の特徴である通路に面していることです。つまり贅沢と言いますか無駄なのです。でもこの無駄は、ここに住む人にとってはとても住みやすい環境を作り上げてくれると思います。車が通れない通路がある。そこで遊ぶ子供達の姿を想像するだけで楽しくなります。また、そこで隣近所の主婦たちが井戸端会議をしている光景を思い浮かべるだけでコミュニティーの仲の良さ、楽しさが伝わってきます。お年寄りが椅子に腰かけて日向ぼっこをしている姿もまわりを安心させます。

 そして大聖寺川の畔に配置した公園は、当地で生まれた深田久弥が白山の眺望を称賛した素晴らしい地点です。その公園の正面から、町内一周で810mの距離があり、所々にスケール地点を設け、健康の為に歩けるように設計してあります。自分の町内を歩いて健康を維持できるなんて、素晴らしいと思いませんか。通路には蓄電ライトが設置され夜は幻想的に光を発します。そしてその通路には動物とか鳥とか恐竜?とかの足跡があり、子供たちの冒険心をあおります。

 今私達が暮らすうえで、「住」の観点から何が一番必要か!日本社会においてどんなコミュニティーをつくるべきか?不動産とは何なのか?なぜ価値があるのか?世界中でいやこの地球上で福の杜は唯一つの限られた土地です。この地でお年寄りが安心して生活し、子供の成長を見守る、自分たちも生活を楽しむ、そんな意味でこの地は私の理想郷です。ただ、心残りは電柱の地中化ができなかった事だと思っています。

 一度福の杜に足を運び、私の作品をご覧になって頂ければ幸いです。

 そうそう、家がそろそろ建ち始めています。成長する福の杜!!

調 亮

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