サンサンコーナー
小成功は大失敗のもとPartⅢ
今日本の国は大成功を納め、日本国民がその禄を得、経済・政治ともに安定した生活をしています。戦争という大失敗を経験し、それに負けないで、日本国民全員が歯をくいしばって努力し、二度とあのような失敗を繰り返さないようにしようという固い決意が、今の日本の繁栄を築いてきたのだと思います。
しかしこの繁栄も50年も続くとそれがあたり前になってしまって、国民は驕り高ぶり、平和ボケで昔の大失敗を忘れ去り、今の平和や繁栄が先輩達の血のにじむような努力の賜物だという事を忘れ、平和を守ろうと声高に言いさえすれば、平和になるのだと錯覚しているようです。
今は平和を守る努力、例えば外交力・経済力・軍事力・その他諸々の力を蓄える必要があると思います。それは一言で言えば、国力を増すという事なのです。「国力を増す」という事は具体的・単的に言いますと人の力をつける、国民の力をつけるという事に外ならないと思います。それは、国民を鍛える教育をするという事になると思います。
しかし、平和ボケ・繁栄ボケした日本人は、ほとんど危機意識に欠け、危機を回避するという感覚が無くなっているように思います。国内の法は古くなって時代に合わなくなっているものが多数あるにもかかわらず、ほとんど改正できず、その上新しい法律ばかり作って国民をがんじがらめにして、国民を身動きできなくさせてしまっています。
栄枯盛哀は世の習い、と言いますが、隆盛を迎えた民族は必ず衰えるというのはこのように人、又社会が動脈硬化を起こし、制度疲労を起こして衰えていくのです。そこにはこの「小成功が大失敗を招く」というこの法則が働いているように思われます。
そしてこの法則の基本は、人にある、人の驕り高ぶり、当然と思う心、あたり前と思う心に生ずるのではないかと思います。私達は今や日本という国だけではなく、世界を相手にしていかなければならない時代になってきています。そんな時にピントの外れた法律・税制・等々の諸制度を守ることにキュウキュウとしているようでは世界に取り残されてしまうと思います。
私はもっと社会を活性化させる教育、知識を入れるのみでは無く、考える力をつける教育、人を育てる教育、国を守る気概を持つ教育こそが今必要である、その為には歴史認識をしっかり持って、活動できる人こそが教育者として必要だと思います。
今日本には能力のある人がいないのではなく、能力のある人を使い切っていないのではないかと思います。
歴史は繰り返す。
民族が滅びる時は能力のある人がいないのではなく、能力のある人を生かす社会でないというところに問題があるのです。
調 亮
2014.2.17 | 22:25