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地球温暖化と少子高齢社会を生きる覚悟

人間が生物の生活空間を奪っているとしたら大問題です。特にCO2排出量増加による被害だとしたら人間の未来もお粗末なものになるでしょう。

我々は独りで生きているのでなく、取り巻く自然、物、動植物等との関わりの中で生かされており、その一つでも欠けると深刻な影響を受ける恐ろしさをこれから実感しなければなりません。効率や経済の発展を優先し、儲かりさえすれば良いという考え方は、自然を破壊し循環型のサイクルを狂わせます。さらに、サスティナブル(持続可能な発展)な自然の循環が出来ず、カーボンニュートラル(温室効果ガス)を蓄積させ、地球の温暖化をまねいています。温暖化による気候変動により集中豪雨を引き起こし、洪水等の被害が多発しています。また、地球上の氷を融かし海面上昇をまねいています。北極や南極では氷が急激に消失し、白熊等が住めなくなってきています。また、逆に全く降雨がなく砂漠化が進んでいる地域もあります。その影響は様々な所に及んでいます。実際に50年以上前との違いをひしひしと感じます。

  1. 太陽の光線が強すぎることです。日焼けをするとよく分かります。
  2. 北陸地域の積雪量が減っており、昔は25cm~50cmだったのが、最近は殆ど積もらず、少々積もってもすぐに融けてしまいます。
  3. 猪の北限も段々北上し、今迄はほとんど石川県に生息していなかったが、被害が年々甚大になってきています。
  4. 虫の数、特に蝉の数が極端に減少し、つられて雀の数が減りカラスの数が異常に増えているように思います。

このように温暖化は、動植物の生息などに重大な影響を与えます。自然がどんどん破壊され動植物が少なくなっていくことがとても心配です。私の友人が梯町で農業を営み、試しに10年程前からみかんを植え始めました。当初はカスカスでしたが、今ではとても美味しくなったそうです。北海道は寒冷で米作が出来なかったのが、今や米作の一大産地となっています。

また、近年は一級河川の指定による河川改修が盛んに行われ、綺麗に整備されたことで流れが早くなり、洪水を発生させ易い環境を自ら作り出している例もあります。梯川も例外ではなく、昔に比べて水量ははるかに多くなり、少しの雨でも洪水被害が心配されます。

次に、少子高齢化の進行です。昔よりも子どもの数が少なくなりました。私が子どもの頃は、梅田町だけで小学生以下の子どもが100人以上いて、子ども達の声で溢れ活気がありました。私の同級生は22名いました。沢山の友人とふれ合うことは人の成長につながります。高齢者ばかりで子どもが少ない日本は大丈夫か。また、私たち人間を含む動植物は必ずいつかは生命が尽きます。どんな人も動物も植物も平等に訪れる死というものはなんとドラマティックなのでしょう。私たちは常に死というものを意識し、人生設計をすることが必要です。しかし、日本人はどうも死というものを意識せずいつまでも健康に生き続けられると思い込みがちです。

スティーブ・ジョブズいわく、死とは一つの大きなすばらしいパフォーマンスだと言っています。誰しもが一人で生まれて一人で死ぬのです。人はいつか訪れる死を意識してどう生きるかが大切なのではないでしょうか。

私の母は現在99歳の白寿です。足腰や頭はしっかりしており、家族と買い物へ行き食事の用意をしています。そして、週1~2回喫茶店でランチをし、食後のコーヒーが何よりの楽しみです。もちろんどこへ行っても最年長です。母のように年を重ねられたらと思います。同時に親孝行できる幸せをかみしめています。高齢者と同居し世話をする機会がある場合は、一切を施設や他人に任せて苦労を放棄してしまうのは考えものかも知れません。100歳まで生きる覚悟をもつには、自分のことは自分でできる体力と頭脳を持ち、周囲の人との交流を大切にしていくことが必要なのではないでしょうか。

不動産遊民

都市研究家 調(しらべ) 亮(わたる)

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