サンサンコーナー
住みよい都市計画を!
不動産業というものは、地域に密着し、地域の活力の上に成り立つ商売です。
最近、地方の元気の無さがとても気になりませんか?東京等大都市ばかりが発展し、他の地方都市はどんどん衰退していっているように思います。
その大きな原因の一つは、日本の少子高齢化社会への突入にあると思いますが、これは人口増加を待たなければ何とも解決できません。私はもっと大きな原因として、全国一律の都市計画が挙げられると思います。
昭和43年に都市計画法が制定され、それに基づいて各地方が都市計画を施行しました。
我が小松も御多分に洩れず昭和50年に施行されました。しかしそれは、都市計画をすると都市計画税が取れるぞという安易な考え方?に基づいていたのではないかと思うくらいお粗末なものでした。つまり、将来の小松をどう造るのか、小松の特徴をどのように生かして町づくりを進めるのかという展望のないものでした。小松市民はもちろん、小松の行政に携わる人々からさえも町づくりの展望についての意見は明確には聞こえてきません。これは何とも不思議な事です。
その上この都市計画は国が基本を決めた為に、全国一律、金太郎飴みたいな計画なのです。だから全国どこへ行っても同じような町ができて、地方の特徴がどんどん失われていくという今の状況になってしまったのです。
これではいけないという事で町づくりの運動というものがあちこちで盛んになりましたが、残念な事にそれらの間に連携がなく、それぞれが単独に活動するので、もう混沌としています。特にこの人口11万人ぐらいの都市が、全国一律何の変哲もない町に成り下がっているのです。
今や世の中は非常な変化を遂げ、自然環境に対する考え方も変わってきています。しかし、この都市計画には一切自然環境に対する配慮はなされていません。
例えば、道路は全国一律に6m幅で造られています。そこに地域という考えは殆ど無いに等しいのです。そしてこの都市計画は、基本的には全然無知で将来の展望も何も考えていなかった小松市民が、国の指導のもとになされたのです。しかも40年近く経つのに、その計画は頑なに守られ、基本的な部分への修正は一切加えられずに実行させられていくのです。こんなバカな都市計画というのがあるでしょうか?
江戸時代の昔、前田の殿様が小松に隠居城を構えられました。そして鍛治町、細工町、大工町、小馬出町等々、特色のある町づくりをされました。そのことによって、糸や鉄の産業が盛んになってきたのです。加賀藩独自の都市づくり、町づくりで発展しました。
そうして日本の各都市が独自の特色をもって発展したのです。金沢も前田の殿様のおかげで面白味が十分残っていると思います。せっかく残っている特色を今は都市計画という名の凶器でドンドン壊しているのかも・・・?
私は、今ここで都市計画というものをしっかり見直すべきだと思います。それは小松独自の特徴を生かす、又将来どんな小松にしようかという、市民レベルのコンセンサスこそが必要だと思います。地方が元気になる為には、その都市計画づくりを通しての「市民づくり」こそが必要なのです。何が出来上がるのか誰も知らない、何の専門性も感じられない金太郎飴みたいな全国一律の都市計画なんて糞喰らえ、という地方反乱の中から地方の活性化が始まるのではないかと思います。
元気を出そう小松!元気を出そう北陸!!
こんなに災害が少なく、食べ物が美味しい町は全国どこへ行ってもないのですから。あとは住みよい都市計画こそが今必要です!!
調 亮
2012.12.29 | 15:44