Home > サンサンコーナー > フェアorアンフェア!

サンサンコーナー

フェアorアンフェア!

フェアとアンフェア、ジーニアス英和大辞典を引いてみますと、フェアとは公正な、公平な、規則にかなった、適正な、正当な、好都合の、順調な、きれいなと訳してあります。アンフェアは不公平な、偏った、不当な、規則に反した、不正直なという訳で、フェアのまるで反対の意味になっています。
 フェアかアンフェアか、これは今社会に求められる倫理なのではないかと思います。フェアな社会、アンフェアな社会、これは近代民主主義が常に検証し続けていかねばならない使命なのではないかと思います。
 最近いろいろフェア、アンフェアについて気になることがあります。それは報道のあり方です。特に気になるのは、スポーツ報道です。例をあげればゴルフ界の石川遼選手。
彼は高校生の時に彗星のごとく現れ、大活躍をし、今までゴルフに無関心であった層までを巻き込んで世の中に一大ゴルフブームを作り出しました。その功績は素晴らしいものがあると思います。そしてその人気には絶大なるものがあります。
ところが、最近は少し調子が悪くて、ベスト10以外、予選落ちと不成績が続いています。
しかしその報道はというと、新聞では予選落ちした石川遼を写真入りでトップに掲載しています。予選通過者やトップ10の選手はおろか、成績トップの選手ですら、記事の扱いは石川選手の何十分の1という有様です。またテレビの報道においても、全く報道されない状況がNHKにおいても今もずっと続いています。彼らは一生懸命努力して、優勝争いに加わり、優秀な成績を上げ、その大会を盛り上げているにも関わらず、全然報道から外れてしまうというのは、これは一体どういう事なんでしょう。
 なるほど一般の人の興味は石川遼選手に片寄っているのかもしれません。彼のみの情報を求めているのかもしれません。しかし、マスコミの姿勢が、大衆に迎合して大衆の求めるもの、大衆の好むものだけを報道して、新聞の販売部数、テレビの視聴率を稼ぐという方向へ行っているとしたら、これは大問題なのではないでしょうか?ここにも経済の原則が悪く働いているのでしょうか?
スポーツの報道ぐらいでなにを目くじらを立てているんや、そんなもんどうでもいいがや、大した問題でないやという声が聞こえてきそうですが、それは違うと思います。我々は情報が満ち溢れた時代に住んでいます。この情報は正しいのか、正しくないのかという判断を常に求められています。
でも公器と言われる新聞とかテレビが、特にNHKでさえ石川遼選手の片寄り報道をしているという事はゴルフというスポーツの形をいびつにし、一つの不自然な方向へと導いていくのではないかと心配です。実際、変な方向に向かっているように感じるのは私だけなのでしょうか?石川遼が予選落ちしたらその大会が終わってしまったかのように報道していく姿というのは正しい報道と言えるのか!いやそれは決して言えないと思います。
 日本人は本当に揺れ易い民族だと思います。それは単一民族であるために思考が偏りやすい傾向があるように思います。意見が大きく右へ寄ったり左へ寄ったりと大きくぶれます。こんな日本人の気質のところへ片寄った報道を為されたらそれは一体どうなるのでしょう。
 たかがスポーツ報道、それはスポーツだから大した影響はないと思われるかもしれません。でも報道機関の姿勢が、スポーツ番組だからそうなので、他の事は大丈夫なんやという事はあるのでしょうか?私はないのではないかと思うのです。次回はそれを検証していきたいと思います。
報道のフェア、アンフェアを検証してみましょう……!!

調亮

ページの先頭へ