Home > サンサンコーナー > グランドデザインを描けない日本人PartⅤ

サンサンコーナー

グランドデザインを描けない日本人PartⅤ

 参院選は自公の圧勝に終わりました。選挙の前から、圧勝するだろうと予想はされていたのですが、予想通りの圧勝で何か間が抜けたというか、符に落ちないと言うか、何か納得できないものが残りました。

 それは何かと考えて見れば、今の選挙だけではなくいつもの事なのですが、ほとんどムードだけであったように思います。私自身、候補者を全然知らないのです。どんな性格の方で、どのような考えを持ち、はたして上に立つ素質を持っておいでなのか?どんな勉強というか、どのような方面にお強いのか?全くといって良い程地方区も比例区も知らないのです。その上その他の党の候補の事も、それ以上にわからないのです。アベノミクスというムードに完全に乗せられて、党内でどんな意見を言うのか全く解らない、顔の見えない候補者を我々は選んでいるという事が、第一に納得できないことです。

 その次に今の国政は色々な問題をかかえています。特に原発問題です。しかし、何でも反対というように原発反対だけを訴える党というのもどうなのでしょうか。私も、反対は反対なのですが、政治はそんなもんじゃないでしょう。ともあれ、政治というものはもっとバランスのとれた党に担ってもらいたいものです。ここで選挙の結果、原発反対の党が伸びなかったからといって、みんな原発に賛成したのかと言われますと否、ノーと言わざるを得ません。

 次に憲法問題です。この問題については、自分の国の憲法がアメリカ主導で作られた。日本人の総意として作られたものではない、とされている事については大変な問題があると思っています。やはり国の成立と言う考え方において、日本人が日本人としての総意に基いた憲法を戦後67年たった現在、真剣に考えてみる時期に来ていると思うのですが、それに対してはほとんどの党が沈黙…?

 次に税金の問題です。もう国家財政が破綻に近い状況になっているにもかかわらず、誰も国民に厳しい事を発信せず、税金は安く、雇用は充実、医療費等の負担はゼロ、etcと国民に迎合するような甘い話ばっかり。でも、それではやっていけないと皆んなわかっているのに…?いや解っていないのかな?でも誰もそんな事を言わない。

 特に年金問題を上げれば誰もこのままやっていけるなんて信じていないのに、この問題に正面からぶつかる政治家はいなかったように思います。いやそれは国民が悪いのかも。何故ならその問題は、国民にとって耳のいたい事になるからそんな事を言う政治家に投票しないという国民の愚かさにあるからです。政治生命が絶たれるという事になれば誰も、それに立ち向かうはずが無いですよね。かくして将来大変な事になるであろう、問題を先送りして国民に甘い事ばかり提示する、変な選挙が成されていっている訳です。

 でも、こんな国民相手にでも、政治に立とうとする人や、グランドデザインを描ける政治家集団が出て来ても良いのではないかと思います。

 変な事は、まだまだ色々あると思います。そして今回の結果で、気になる事は又も、ムードで大振れした事です。この大振れは大きなゆり戻しが、必ず来るという事です。これは民主党が経験しています。この大揺れする日本人とはいったい何だろうという事については、紙面が尽きましたので次回に回したいと思います。

調 亮

ページの先頭へ